≪口腔粘膜疾患≫
0 | 基本構造 |
1 | 先天性疾患 |
● 二重唇 (double lip)
● 先天性下唇瘻・口角瘻 (congenital lower lip fistula [pit], Congenital commissural lip fistula [pit])
● 小帯の発育異常 (abnormalities of the frenums)
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フォーダイス顆粒(Fordyce granules)
◇異所性脂腺組織。◇成人の男性に多く,後臼歯部に近い頬粘膜に発生。◇毛包はない。
2 | 炎症性疾患 |
● カタル性口内炎 (Stomatitis catarrhalis)
3 | ウイルス性疾患 |
● 単純疱疹 (herpes simplex)
● 水痘 (varicella, chickenpox)
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帯状疱疹 (herpes zoster)
◇水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症。水痘は初感染によるもので,帯状疱疹はその再発によるものと思われる。◇老人に多くみられ,病変の発疹は脳神経あるいは脊髄神経の支配領域に沿って発生する。顔面では,三叉神経の支配領域に生じ,第2枝・第3枝に冒されると,片側性として口蓋・舌・頬・唇の粘膜に水疱が現れる。水疱が潰瘍に変わり,その後,痂皮になって治癒する。
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麻疹 (measles)
◇麻疹ウイルスによる感染症。◇小児に発病,成人では稀である。潜伏期間は10〜12日。◇症状として,高熱と全身の発疹。それに先だって臼歯部の頬粘膜に粟粒大の白斑=コプリック斑(Koplik spot)が現れる。それらは,皮膚の発疹が現れるころには消退し,口腔粘膜に広範なカタル性炎が起きる。
4 | その他 |
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白色海綿状母斑(White spongy nevus)
◇常染色体優性遺伝による。◇一般に,出生時から現われ,頬粘膜・口蓋部・歯肉・口腔底・舌にみられる。◇病変の表層は,乳白色を呈し,スポンジのように軟らかく,しばしば,ひだ状・しわ状になる。◇組織所見では,錯角化の亢進,著明な棘細胞層の肥厚,棘細胞の水腫変化・空胞化をみる。"空胞化"の正体についての電顕所見は,まだ諸説紛々。粘膜下では,時には軽度の炎症性細胞浸潤をみる。◇予後がよく,治療の必要はない。
1 | 先天性疾患 |
● 先天性無舌症(Congenital aglossia)
● 小舌症(Microglossia)
● 大舌症(Macroglossia)
● 舌癒着症(Ankyloglossia)
● 溝状舌(Fissured tongue)
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正中菱形舌炎 (median rhomboid glossitis)
◇原因は,"無対舌結節"の退縮不全。◇自覚症状はないが,時には灼熱感。◇組織的には,舌表面は重層扁平上皮で覆われ,舌乳頭はない。上皮下の結合組織に炎症性細胞浸潤(リンパ球・形質細胞)。
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舌甲状腺 (lingual thyroid)
◇甲状腺が舌正中部後方"舌盲孔部"の粘膜下に残留したもの。
2 | 炎症性疾患 |
● ハンター舌炎(Hunter's glossitis)
● 地図状舌(Geographic tongue)
2 | その他 |
● 毛舌症(Hairy tongue; trichoglossiaラ
● アミロイド症・アミロイドーシス(amyloidosis)